◆ブログ「青空リポート」・5月のキャンパス◆
2025年5月22日
―「看護の道」へ、96人が誓い新た―
―ご家族も参加され、厳かに「継灯式」―
大型連休が終わって、5月の青陵学園キャンパスに学生たちの元気な声が響いています。活気に溢れる5月のキャンパスの様子を紹介します。
<身の引き締まる思い>
学園には卒業式や入学式など、学園ならではの〝身の引き締まる思い〟になる節目の行事がいくつかあります。青陵大学看護学部看護学科の「継灯式」もそんな思いに捉われる行事の一つです。看護を1年間学んだ2年生が病院などの実習に本格的に臨むに当たり、〝看護の道に進む覚悟〟を改めて固め、誓いを新たにするのが継灯式です。
<ご家族は126人が参加>
写真=継灯生全員が手に持った明かりに灯をともしました
5月10日、その継灯式が青陵大学体育館で開かれ、96人の学生と、そのご家族126人が参加しました。ご家族らが見守る中、緊張した面持ちの96人が入場します。開式の辞が述べられ、次いでメイン行事とも言うべき「継灯の儀」に移ります。名前を呼ばれた学生が二人一組となって壇上に進み、蠟燭を模した明かりを灯します。胸にじんと来る光景です。
写真=二人一組で灯をともします
<全員で「誓いの言葉」>
全員の明かりが灯ると、96人がそろって「誓いの言葉」を述べてくれました。
―私たち96名は、本日の継灯式を迎え 新たな決意と強い意志を胸に 看護の道を歩んでいきます―
最初のフレーズに続き、「確かな知識と優しさあふれる技術を身につけ 対象者の未来を後押しする 強くしなやかな医療者になります」、「思いやりある温かい看護を目指します」などの誓いが力強く響き、心を洗われる気持ちになりました。
写真=96人が誓いを新たにしました
<入院中の思いを祝辞に>
この後、木村哲夫学長が式辞を述べ、96人を励まし、ご家族に祝意を伝えました。私は理事長祝辞の中で、4年前に新潟市民病院に入院した時の体験をお話しました。「私にとって人生で初めての入院で、心細い手術前後の夜、看護師さんの心遣いで不安が和らぎ、心が癒された」ことを述べました。また、歴代の市民病院院長が「病院の印象の7、8割は看護師で決まる」と話していたことや、新潟市長時代の思い出にふれ、「市長が感謝の手紙を市民からいただくことは残念ながらそう多くはないのですが、いただいた手紙の何割かは市民病院の看護師さんの心配りへの感謝でした」などとお伝えしました。看護師さんの役割はとても大きいものがあります。
<代表から素晴らしい挨拶>
坪川トモ子看護学部長からのメッセージが学生に伝えられ、最後に継灯生を代表して、2025年度継灯式実行委員でもある中山さくらさんから挨拶がありました。「誓いの言葉」を踏まえ、ご家族や指導いただく方々への感謝の念などを伝える素晴らしい挨拶で式を締めくくってくれました。
写真=緊張感を持って96人が参加しました
写真=継灯生代表で挨拶する中山さくらさん
これから看護師や助産師、養護教諭、保健師などの道を歩む96人を、学園としてもしっかり支援していかねば―そんな気持ちにさせられた継灯式でした。
写真=継灯式を終え、みんなで記念撮影。ハートマークでしょうか
―モンゴルの子どもたちと英語で交流授業―
―自由塾「イキヌキ」が〝青陵の縁〟を活用―
<リモートで交流授業>
連休明けの8日夕、青陵大学・短大の1号館に小学生から高校生までの子どもたちとファミリーが集まってきました。この日は、新潟の子どもたちとモンゴルの子どもたちの交流授業の第1回目が開かれる日です。
新潟側の主催者は、中央区天神尾自治会館を拠点に週1回開催している自由塾「イキヌキ」(内山航塾長)です。新潟の子どもたちの視野を広げるための国際交流事業を活動の一環として計画。青陵学園が包括連携協定を結んでいるモンゴルのエルデミーンエフレル学園と月1回、リモートで子どもたちが交流する〝授業〟をやることにしたのです。仲介をしたのは、新年度に発足したばかりの青陵学園国際交流・留学生センターでした。
<双方15人ほどで交流>
写真=自由塾「イキヌキ」の内山塾長が活動の趣旨を説明します
「ソロプチミスト日本財団様からご支援をいただき、最初は新潟の小中学生とアフリカの子どもたちとの交流を考えていました。青陵学園がモンゴルの学園と連携していると聞き、青陵さんに相談しました。モンゴル側が小中高一貫の学園と聞き、これはこちらの狙いとピッタリと思い、相手をエルデミーンエフレルさんに決めさせていただきました」と内山塾長は語ります。新潟側で小中高校生を対象に参加者を募ったところ、「あっという間に15人ほど集まり、募集を打ち切りました」と内山塾長。
エルデミーンエフレル学園の高校部門は昨年から新潟市に修学旅行に来ており、青陵学園と本格的交流が始まっています。今年度は、同学園を卒業して新潟市で暮らしていた女性が青陵大学の看護学部に入学。また、中学校で日本語を学んできた女子生徒2人が青陵高校に入学して学んでいます。今回、モンゴル側の責任者のサラさんも修学旅行生を引率して新潟市に来た経験があり、交流のパートナーとしては最適と思います。
<リモート交流はすべて英語で>
この日は新潟側から高校生4人、中学生各3人、小学生7人が参加。モンゴル側もそれに対応して小中高校生のメンバーを決めてくれました。いま、青陵高校で学んでいるオノンさんとムフンズルさんももちろん参加しています。新潟側は新潟大学学生の稲葉さん、モンゴル側はサラ先生が指導者役を務め、進行は高校生がリード。授業はすべて英語です。
午後6時にリモート交流が始まりました。最初に私がモンゴル側の皆さんに、「いま、青陵学園ではエルデミーンエフレル卒のお姉さんたち3人が元気で学んでいる。皆さんも日本に興味を持ったら、青陵学園に学びにきてください」と挨拶。次いで内山塾長が交流授業の趣旨について「自由塾イキヌキではこれまで、子どもたちがおカネを稼ぐ授業や大人の話を聞く授業、実験授業など、いろんな経験をしてきました。これから1年間、英語で互いに学び合って、仲間をつくっていきましょう。ぜひ仲良くなってくださいね」と語り掛けてくれました。
写真=モンゴル側の映像が映し出されます
<まず自己紹介から>
写真=エルデミーンエフレル学園からの留学生2人が自己紹介しています
いよいよ交流授業の本番です。最初はメンバーの自己紹介から。まずは稲葉先生、次いでサラ先生。続いて17歳の高校生が交互に自己紹介をし合います。新潟側が好きな授業科目やアニメ、好物などについてペーパーを読みながら披露するのに対し、モンゴル側はノーペーパーで語る生徒が目立ちました。中学生がこれに続き、小学生も高学年から1年生までが頑張って英語で自己紹介を終えました。
写真=新潟側の高校生らの自己紹介の様子です
<やがてエンジン全開に>
初回とあって、モンゴル側の音声がやや聞き取りにくかったり、ちょっと恥ずかしがったりすることもありましたが、小中高ごとに各グループに分かれて仲間づくりに入ると次第にエンジンがかかり出します。小学生たちも話が通じ合っているかは微妙なところもありましたが、それぞれが「すごく盛り上がって、楽しかった」そうです。
<修学旅行の際に会えるかも―>
月1回の交流授業で子どもたちがどんな風に親しくなっていくか、こちらも楽しみにしています。また、エルデミーンエフレル学園は今年度も1月ごろに修学旅行で新潟市にも来てくれる予定です。そうなれば、リモートで友達になった同士が新潟で実際に会えるかもしれません。青陵学園では今後も小中高校生の国際交流を後押ししていきます。
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