茶の間再開9

地域の茶の間

*「実家の茶の間」再開*(9)

―「体調は大丈夫ですよ」
保健師さんが健康相談―

2020年6月22日

<アクリル板の衝立が活躍>

6月22日午後、「実家の茶の間・紫竹」には予定通り、保健師さんらが健康相談のためにやって来た。実家の茶の間がある東区から保健師さんが2人と、茶の間の健康相談業務に以前から携わっている看護師さん、上田八重子さんの3人チームだ。

写真=看護師さんの上田八重子さん(左)と保健師さんのチームが「実家の茶の間・紫竹」にやってきた
相談窓口が2つ設けられ、相談の通り、アクリル板の衝立が2つ使われていた。女性のお年寄りを中心に10人ちょっとが相談を受け、いずれも大きな心配はなかった。上田さんらの「大丈夫ですよ」の声に安心した表情を浮かべ、また、茶の間で寛ぎの時を過ごしていた。

<再開に看護師さんも安心>

看護師の上田さんは、健康相談が始まってから「実家の茶の間・紫竹」を担当してきた。久しぶりの実家の茶の間の様子について、上田さんは「雰囲気も思ったより落ち着いていますね。お菓子も飴だけにして、なるべくマスクを外さないようにするなど、工夫もされている。ここは風通しもいいし、人と人の距離感にも配慮されていて、安全面はしっかりしていますね」と感想を語っていた。上田さんは、実家の茶の間の利用者の多くと顔なじみになっているだけに、「以前から体調が気になっていた方がいらっしゃるんですけど、きょうは顔を出されていませんでした。お元気だと聞いて、ちょっと安心しています」とも話していた。

<定期的に保健師チームを派遣>
新潟市は、地域包括ケア推進のモデルハウスに定期的に保健師さんらをチームで派遣し、保健・健康面の相談に乗っている。健康相談がひと当たり終わると、保健師さんがコロナ禍での安全・衛生面での注意事項を茶の間の利用者に説明を始めた。茶の間は保健活動の拠点ともなっているのだ。

<青空記者の目>

この日は、実家の茶の間運営委員会代表の河田珪子さんは、さわやか福祉財団のリモート会議のため早めに引き上げていたが、茶の間の雰囲気は大きく変わっていなかった。当番さんの中でも数人のコアメンバーがそれぞれの役割を果たす態勢ができあがっているのだ。

保健師さんと看護師さんから成る健康相談チームが「実家の茶の間・紫竹」など、地域包括ケア推進モデルハウスを定期的に訪れるのも新潟市の取り組みの特徴の一つだ。これを「新潟市版ネウボラ」と呼んでいる、「ネウボラ」とはフィンランド語で「相談の場」の意味だが、フィンランドでは主に子育て相談・支援の意味で使われている。新潟市では、茶の間を訪れる若い親御さんの子育て相談にも応じているが、数の上では圧倒的にお年寄りの健康相談が多い。それが「新潟市版ネウボラ」なのだ。

 

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